Live Schedule

2017年8月16日水曜日

君にも出来る!簡単CD製作日記。

私は普段、ライブの物販にあまり力を入れてません。正直なところ…。
ライブはやっぱり生の音楽そのものを楽しんでもらいたいという気持ちなので。。
そして「CD 作りたい欲」というのもあまり強くないのです。
なぜかと言うと、以前にライブ活動を始めて1年くらいで CD 「春、君ヲ想フ」を作成したのですが(今もライブ会場で販売してます)納得いってない点が多く(買ってくださってる方には申し訳アリマセン…)、それ以来「音源化よりもライブのクオリティアップが優先課題だ!そこをクリアしないと納得のいく音源は作れない」と思って、音源製作するのを控えていました。



…で最近、オリジナル曲をユニット Kharites  でもやるようになりまして、その際の編曲はピアノの岡田千晶さんがやって下さってます。
今回「祈り」という東日本大震災に被災した方々を思って書いた曲の編曲をお願いしたところ、もう本当に素晴らしいアレンジに仕上がったので「これはぜひ音源化したい」と思って、一念発起レコーディングを始めました。

そうやって久しぶりにレコーディングをやっていると(ユニットのレコーディングはちゃんとプロのエンジニアさんにやって頂いてます)いつの間にか自分のソロ音源もまた作りたくなってきて、今回 夏休みの自由研究的な感じで、自分のソロ音源を宅録&手作りで作ってみました。

これから自分で簡単な CD を作ってみようかな〜と思っている方には、程よく参考になるかも知れませんので、製作過程を備忘録として書いておきます。(前置き長い。。)

1. 音を録音する

私は iPhone で、弾き語りで一発録りしました。音質も、ギター1本での弾き語りであれば大丈夫なレベルに録れる。すごいな iPhone ...。それにしても一曲通して一回も間違えずに弾くのは、簡単なようで難しい。道路の音とかも入っちゃうし。そこは集中力とタイミングで、なんとか乗り越える。ちなみに録音アプリは MicPro というものを使いました。


反省点としては、歌モノなのでボーカルを目立つように入れるために、iPhone をもう少し顔の高さ近くに置いて録った方が良かったかなと。(でももうやり直す気力はない。)

2. 簡単なアレンジをする

今回、シンセのふわ〜っとした音と、ピアノの音を少し入れたかったので、Mac に搭載されている Garage Band というソフトで簡単なアレンジ(というか音の追加)をしました。クリック無しの一発録り音源に音を足すので、1音ずつタイミングを合わせて入れるのが結構面倒臭かったです。(当たり前…)
そして録音音源とソフトウエア音源の大きさのバランスを取って、非圧縮形式で書き出し。aif 形式のファイルで保存。

3. CDに焼く

このページに書いてある手順で CD-R に焼きます。全体で 10 分くらいの短い音源なのであっという間に焼けます。心を無にして、ひたすら CD 入れる、焼く、出す…を繰り返す。。

4. ジャケットを作る

A4の紙で CD ジャケットが作れるというのを思い出し、自分でデザイン。こんな感じのものを作りました。(1ページ目が表、2ページ目が裏です。)
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サイズはこんな感じ
・上下の折り部分は、各 44mm
・右の折り部分は、60mm
・左の折り部分は、115mm
・ジャケット部分は、122mm x 122mm
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自宅プリンタ不調につき、コンビニのコピー機で出力しなきゃなのですが、コンビニで両面印刷をするとコスト面がイマイチなのと、紙もコピー用紙なので、急ぎで必要な数枚を除き印刷会社へ注文。
ちなみに PDF ファイルをコンビニで出力しようとすると、勝手にサイズが少し小さくなります。原寸で出力をしたい場合には、セブンイレブンのネットプリントにファイルを PC からアップロードして「ちょっと小さめ」を「オフ」にしておくと原寸出力ができます。ありがとう、セブンイレブン。。(くわしくはこちらの記事をご参照ください。)

5. CD の盤面を書く

上述の通り、自宅プリンタ不調につき、シールを作ることも出来ず…ひたすら油性マジックで手書きです。途中でだんだんマジックがかすれてきたり、ちょっと書き損じたのを、デザインみたいにして誤魔化してみたり…。楽しいと思えるか、面倒くさいと思うかは、自分次第。


比較的ちゃんとできたやつ(右)と、レア感溢れるやつ(左、つまりちょっと失敗したやつ。いわゆる「ご自宅用」。)

6. 封入

4.で作ったジャケットを折り紙して CD を入れて(ジャケットの折り方は、こちらの記事に詳しく書いてあります)、シール付きの透明な袋に入れて完成〜!この袋は 100 均で売っている B6 サイズというやつがぴったりでした。



で完成品がこちら。



ライブ会場のみで販売しますので、どうぞお手に取ってみてくださいね。今後は地味〜に手作業で在庫補充しますので、万一欠品の際はご容赦くださいm(__)m




2017年8月1日火曜日

イベント主催することの難しさよ...

隅田川花火、今年は天候不順で大変なことになったみたいで...。
天候という、どうにもならないものに左右されてしまう「屋外イベント」の難しさを再認識。
 
今年の春、私は予定していた屋外での主催イベントを雨のため急遽中止した。
関係各位にはたくさんご迷惑をおかけしてしまったけれど、結果的に中止にして正解だったと思う。
中止の理由はただひとつ。(場所は一応雨よけのある場所で、やってやれないことはないレベルだった。)
現場に行ってみて、ビニール製の天井に当たる雨音。
これはメインアクトのミュージシャンの繊細な音楽を聴かせる環境ではない、と思ったから。
演者が実力をきちんと発揮できる環境でなかったら、ライブはするべきではない。
なぜならお客様の中には、そのライブがその演者を聴く初めてのライブ、という方もいる訳で、その1回のライブ環境が良くなかったせいで演者に対する評価が決まってしまう場合もあるから。
そういう考えで中止する決定をしました。
 
夏の屋外イベントは、尚更に大変だと思う。
 
まず第一に、当たり前だけど「暑い」。
今年、幾つかの屋外ライブを聴きに行って感じたこと。
春先頃に「夏になったら屋外でビール飲みながらライブ聴けたら最高だよね〜」と思って企画しても、いざその季節が来ると、日中に屋外に居ること自体がつらいくらい暑い事もあるし、ましてそこで演奏したり歌ったりなんて修行に近い、ということも往々にしてある。
演者や聴衆の健康を保証できないイベントって、ちょっと問題がある気がする。
聴衆は本当に辛ければ、帰ればいいけど、演者はそうはいかない。
そして演者はその1本のライブだけじゃなくて次の仕事とかもある訳で。
万一にその会場環境の悪さが原因で次の仕事に支障がでたら、演者本人にも次の仕事の関係者にも迷惑をかけることになる。
美術館が、他所から借りてきた美術品の展示環境を整えることと同じように、ライブイベント主催者には、演者が健康を害さないで演奏できる環境を整えておく義務がある。
それができないなら主催するべきではないとすら思った。
 
そして夏は特に突然に雨が降り出す。
演奏開始した時は大丈夫でも、途中から激しい雨が降り出すこともある。
そのときステージに屋根がなかったら?
借りてきた PA 機材や、演者の楽器、どれも普通は水に濡れたらまずいものばかり。
 
...とか色々考えているとね、もう屋外イベントなんか企画できないなぁ、というのが最近の思いです。特に私がやりたいような、音そのものと向き合うようなライブは。
 
あと、会場を選定したりレイアウトしたりするときの私の考え。備忘録的に。
 
まずは一にも二にも音環境。
生音の場合は、残響が長過ぎないか、またデッド過ぎないか。 
広い店舗の場合には、後ろまでちゃんと聞こえるか。
そして、演者やお客様の集中力を削ぐような音が聞こえないか。(以前にすごく良い空間だったけれど、上階の水を流す音が頻繁に聞こえるという理由で、使わせていただくのを断念した場所があります。)
 
それから、席の並び。
客席は縦長になってるほうがいい。
L字型とか横長だと、演者がどの方向に向かって演奏するかが定まらない。
 
そして結構気を使うのが、出入口とお手洗いの場所。
出入口やお手洗いへのアクセスがステージのすぐ真横にあるのは、かなり NG だと思ってます。
お客様にはできれば演奏開始時間までに来てもらいたいけど、そうはいかないそれぞれの都合もある訳で。
遅れてきた人がステージの真横を通る形というのは、演出上も良くないし、お客様本人も気まずい。
お手洗いだって行きにくい。

普段、ライブをやらないお店などで「うちでもライブやって欲しい〜」って、好きなアーティストを呼ぶお店ってあるけど(そしてそういうのって演者にとってはとても有難いお話であることは間違いないけれど)、芸術性の高い人を呼ぶときほど、この辺りのこと、自分のお店は対応可能か考えて欲しいなぁ、と思います。
 
最初に書いたみたいに、その1回のライブで演者に対する評価が決まってしまうケースもあるのだから。