Live Schedule

2017年9月3日日曜日

Life Garden Bangkok Tour まとめ


8月22日〜9月1日の約10日間、タイ王国の首都バンコクに行ってきました。
主な目的はもちろんライブと、あとは現地のミュージシャンたちと出会い繋がりを作ること。
最初は3本だけライブを予定していたのだけれど、終わってみれば5ほんのライブ + 2 つのお店で飛び入り演奏をさせて頂いて、思っていた以上にすてきなミュージシャン達と繋がることができて、本当にいろんな方のご好意に支えられて、有意義な10日間でした。

記憶が曖昧になりがちなお年頃なので(笑)自分への記録として、どこでなにしてたかをログっておきます。ご興味のある方はどうぞご一緒に、私の旅を楽しんでください。(すごく長いです。)

出発まで:
・バンコクのレストラン「Brown Eyes」が 8 月末で閉店されることを知り、訪泰を決心。このお店、私が畑崎大樹さんのライブツアーを聴きに、初めて一人でバンコクに行った 4 年前に、初めて行ったお店で、その後もバンコクに行くと立ち寄っていた思い出のお店。バンコクの Nami さん に急遽ご連絡して、お別れライブを企画していただく & Fujiyama Night への出演決定。
・バンコクに住む尊敬する先輩シンガー ACHI さん にご連絡して共演 OK のお返事をいただく。
・何人かのタイ人、またはタイ在住経験のある友人(みんなミュージシャン)からオススメのライブハウス情報を聞き出す。
・その他、面白そうなカルチャースポットを下調べ。

8月22日(火):出発&到着

・羽田発午前便で夕方前にバンコク到着。宿(日本人のご夫婦が経営する Marodo というゲストハウス。古い民家を改築した綺麗で落ち着いた場所です)に到着、その日の朝まで You The Rock さんとラッパ我リヤさんが宿泊されていたらしい。

・宿の1階は小さいバーになっていて毎晩在タイ邦人の方達が飲みに来られるので、ひとりで行っても全然寂しくないです。
・夜に早速 Nami さんが様子を見に来てくださって、12 x 12 という、以前にライブをやらせて頂いた日本人の方が経営しているバーに飲みに行き、翌日のライブ開催を決定。


8月23日(水):トンロー散策 & 雨 & 夜ライブ

・前々から行きたかったビンテージレコードショップ「1979 vinyl and unknown pleasures」を見に、地図を頼りにトンローを散策。よく分からないが「1979...」と「Bungkumhouse Records」というレーベル(?)が同居しているのか、ふたつの看板が出ているお店。

・「静かなアコースティック音楽が好きなので、地元のインディーフォークのおすすめを教えて」とお願いしたら、即座に数枚のアルバムをチョイスして見せてくれた。一枚目に選んでくれたアルバムを視聴させて頂いて、最初の数秒でちゃんと意図が伝わってる+めっちゃ趣味がいいと言うのを確信、おすすめアルバムの中から特にジャケットも好きな2枚を購入。
・ここで以前にインストアライブをしている画像を見たことがあったのでライブについて聞いてみたところ「近所からのクレームが結構あってもうできなくなっちゃった」とのこと。代わりにいいライブハウスや有名なライブイベントを幾つか教えてくれた。
・帰りの道すがらスーパーで買い物をしていたら、お約束のスコール。小降りになるまで絶対外に出られないレベルなので、しばらく eat-in コーナーのベンチで雨観察。
・小降りになった雨のなかを宿に戻り、前日に聞いた You The Rock さんの DJイベントに顔を出すべくタニヤ(バンコクの日本人限定の歌舞伎町みたいなエリア)のバーへ。
・イベントを1時間弱楽しませて頂いた後、自分のライブのため 12 x 12 へ。夜 22:00 ライブ開始というあたりがタイらしい。そのくらいの時間にならないとお客さんが集まらない(笑)。
・Nami さん & 私のアットホームなツーマンライブ。Nami さんの昭和の歌カバー、好きだな。こんないい歌、そういえばあったよな、というのをたくさん思い出させてくれる。特に「傘がない」が最高でした。私のライブをすごくちゃんと聞いてくださっていた現地のお客さん何人かと終演後ずっとおしゃべりして(幸いみんな英語ができる)、インドネシア出身の Iman さんという方(じつはドラマーさん)とお友達になった。Iman さんが昔インドネシアでやってたバンドの音源がこちら。なんか、すごく好き。


8月24日(木):Apple Show さんと再会 & ライブ追加 & ACHI+SACHIさんライブ

・下北沢で出会ったタイ人のウクレレ弾き語り女性シンガーの Apple Show さんに会いに、彼女の経営するカフェに遊びにいく。モタサイ(バイクタクシー)とBTSを乗り継いで。Apple さんのお店は白を基調とした天井が高い素敵な空間で、壁にたくさんウクレレが飾ってあってとても居心地がいい。「トムヤムソースがけオムライス」みたいな美味しいランチを頂いたあと、しばし一緒に楽器を弾いて遊んだり、お店に遊びに来た彼女の友達のリクエストでオリジナル曲を演奏させて頂いたり。彼女がその場でギャラリーカフェ GOJA のオーナーに電話してくれて、なんとふたりでライブ実施決定。恐るべし、タイ人の即断実行力!







・これからFoo Fighters のコンサートに行くという Apple さんとお友達に途中まで送ってもらって、ライブの打ち合わせをすべくギャラリーカフェ GOJA へ。オーナーの一人である日本人DJのToruさんがいらしたので超スムーズに打ち合わせが出来てラッキーでした。
・夜は31日に出演させていただく Ifitis というレストランに、ACHI&SACHI さんのライブを聴きに。数年ぶりに聞く ACHI さんの声は本当に素晴らしくて、あんなふうに歌えることが正直ちょっと羨ましかったなぁ。


8月25日(金):買い物!!

・私、そんなに物欲がない人なのでブランド物とか全然興味ないのですが、今回これだけは買おうと思っていた物があって。それは Kharites でライブする時のキラキラ系の衣装!日本で買うとドレスってかなりお値段が高いのですが、バンコクはこういう物がかなり安く買える街。しかも プラティナムファッションモール というビルの中には専門店がたくさん入っているので、ここで終日お買い物。いいのが買えました。

・往路はバスで行ったら渋滞で1時間くらいかかったので、帰りはエクスプレス・ボートという船に乗ってみた。運河の水が相当汚いのでしぶきが掛からないように要注意ですが、非常に快適です。

・宿に帰宅後、急遽決まったギャラリーでのライブのために、機材のことを相談という名目でまたしても Nami さんを呼び出し(笑)、Kenji's Labo のカレーで晩御飯。やはり日本の味は美味しい。

8月26日(土):Birthday Party & ライブ出演 Fujiyama Night vol.72

・友人の娘さんの 3 歳のバースデーにお呼ばれして、サパーンタクシンという街までお出かけ。「よく一人で来れたねぇ」と驚かれる。便利だね、Google Map って...。そして他のゲストたちの集合を待つあいだ、本日の主役と心ゆくまでおままごとやって真剣に遊ぶ。あー、かわいい、本当にかわいい💕子どもは男の子がいいとか思っていたけど、女の子もいいかも。そして夕方、私のライブの入り時間が迫ってしまったので、途中退席して宿へ。

・夜のライブは Gold Plus というお店にて、バンコクの日本人ミュージシャンが出演する Fujiyama Night 。今年の3月には吉祥寺曼荼羅に Nami さんをお迎えして「逆 Fujiyama Night」やったなーと思い出す。共演は 伊藤タケシさん(バンコクで飲食店をされている)、Nami さん、黒田絵里さん率いる La Luce。オリジナルあり、カバーあり、それぞれに違った個性の出演者で、面白い夜でした。照明のこととか色々注文してしまったけど快く対応してくださって、わりといいライブが出来たと思います。


8月27日(日):Brown Eyes Farewell Party

・冒頭で触れた、私にとっても思い出深いレストラン Brown Eyes の閉店ライブ with Nami さん。昼下がりのライブなので、ライブ前にお店でランチを。最後と思うと何を頼むか悩む。このお店が今の場所に移転する前のお店が古い民家を使った一軒家レストランだったのですが、その雰囲気が今でも忘れられない。
・ライブには本当にたくさんの方が足を運んでくださって、このお店がいかに皆さんから愛されているか改めて感じました。このライブでは普段あまりやらない「帰ろう」という私の祖母の家を思って書いた曲を、この日は移転前の Brown Eyes を思い出しながら歌いました。あと私がタイに来るきっかけとなった畑崎大樹さん(ASIA SunRise)の「雨が降る」という歌がこのお店の最後のお別れにぴったりだと思ったので、カバーさせて頂きました。それからタイでジャズを歌っている Mimi さんも特別ゲストとして参加してくださって、1 曲伴奏でご一緒させて頂きました。

・Brown Eyes のオーナー Kumi さんは、閉店後はエカマイというエリアで米糠酵素風呂のお店を計画中とのことなので、次回はそちらに伺うのを楽しみにしています。

8月28日(月):マッサージ & Iron Fairies

・この日は一日ダラダラしようと決めていたので、昼過ぎぐらいまでひたすら漫画読んだりギター弾いたり。午後になって、泊まっている宿 Marodo(宿泊者が私だけのため、この頃になるとほとんど「私の家」状態...)のオーナーさんに教えてもらったマッサージ店 Doctor Feet へ。やっぱり地元の方のおすすめなだけに技術が確かで、今までタイで受けたマッサージの中で一番上手だった。足裏の「目のツボ」がびっくりするくらい痛くて、スマホやりすぎを少し反省したのでした。
・夜、この日はどこにもいかないつもりだったけれど、やっぱり出かけたくなって近くの Iron Fairies というバーへ。ここはいわゆる「西洋人観光客がいっぱい来るバー&ダイナー」で、食事がすごく美味しかった。月曜なので OPEN MIC をやっていて(私は歌わなかったけど)ホストの TEE the VOICE という方の歌が、のびやかで本当に上手でびっくりした。

8月29日(火):The Jam Factory & Adhere13th & Fatty's Bar/Dinner

・前日のダラダラでエナジーチャージできたので、この日は活動的にバンコクの面白そうな場所を巡る。まずは BTS とバスを乗り継いでバンコクの新しいアンダーグラウンドカルチャースポット The Jam Factory へ。落ち着いた中庭に面したガラス張りのギャラリーで「Unknown/ Asia Awards Exbision」という展示をやっていて、興味深く拝見。シンガポール、インドネシア、タイ、韓国のアーティストたちの作品が展示されていて、なかでもインドネシアの Ardneks という人のポスター作品が目を引きました。

・同じ敷地内にある、古い倉庫を改装して作ったカフェ&レストラン The Never Ending Summer  でランチ。超ベタにタイのグリーンカレーを。ちょっとお値段は高いですが、味は間違いなく旅行者の口にも合うようにできてます。

・それから路線バスに乗って、ワットポー(涅槃寺)や王宮の近くを抜けてバックパッカーの聖地カオサンエリアのサムセン通りへ。事前に何人かの人にバンコクのおすすめライブスポットを聞くたびに、サムセン通りの Adhere13th Blues Bar というお店の名前が出てきてたので、今回絶対行くことに決めてました。この日ライブをやっていたのが Mr.Wyachai さんというミュージシャンの方で、洋楽やタイの歌をギター弾き語りでカバーされてました。この人がとにかく演奏する姿と声がとても渋かっこいい。次にタイに行ったらまたライブ聴きたいです。

・そのあと最初のライブで友達になったインドネシア人ドラマー Iman さんが教えてくれた Fatty's Bar/Dinner へ。(Iman さんに「これから行くよ〜」と連絡したら仕事帰りに来てくれて嬉しかった(^^) )お店ではオープンマイクをやっていたので、お店のギターを借りて私も歌わせて頂いたり、そのあとオーナーの Matthew さんとも仲良くなったり。ただ一つ心残りはこのお店のハンバーガーを食べられなかったこと!!次回の宿題が増えた...。

8月30日(水):GOJA Live with Apple Show Band

・プラカノンの駅近くにある GOJA で、Apple さんがアレンジしてくれたアコースティックライブ。夕方から機材を持って会場へ。普段は音楽イベントは DJ イベントしかしないので、スピーカーはあるけどそれ以外の PA 機材やマイクスタンド等を Nami さんから借りて持参。持参したミキサーの出力がフォーンケーブルで、お店のスピーカーケーブルがRCAケーブルだったので「どうしよう、音が出せない」と焦っていたら「店の隅っこに RCA → フォーン変換プラグが落ちている」という奇跡に恵まれ(まじで奇跡です)無事セッティングを完了。
・ライブは当初 21:00 スタートを予定していたのですが、お客さんが 22:00 くらいからの方がくると思う、というお店のすすめにより 22:00 スタートに変更。(最初のライブでお会いした女性の客様が再び来てくださったのですが、スタート時間が遅くなったので予定が合わなくて帰ってしまったのが悲しかったなぁ...。またどこかで会えますように。)
・Apple Show さんはサポートのギター Knot さんとパーカッション Suwat さんと共にバンドスタイルでのウクレレ弾き語りライブ。Apple さんの透き通った声も、いつも笑顔な姿も本当に美しくて大好き💕曲は親しみやすい明るいメロディの曲が多くて、もう何曲が覚えてしまった。「Still」という曲の MV が Youtube で視聴できますので、ぜひ。来日された時には一緒にライブやりたいと思いますので、今から楽しみにしていてください!

・私のライブは、この日はちょっとまとまりがなくなってしまったのが反省です。何曲やるか、何をやるか、全然考えずに臨んだのですが、準備やセットリストの大切さを(最終的にライブ中に変えるとしても...)改めて実感したのでした。でも CD 買って頂けたり、お店の方からも嬉しいコメントを頂いたり、最終日に向けて良い意味で気合が入りました。

・終演後、打ち上げ的な夕食でローカルな食堂へ。そこに STOIC というバンドのボーカルさんが遊びに来てくれたり。全員で話している時はほとんどタイ語なので何を言っているか全然わからないんだけど、でもなんとも楽しい夜でした。(私が辛いものを食べると「辛い、辛い」と騒ぐので、面白がられてた感じ...。「これは食べれる!」みたいなものがあると、みんなで「Yeah~!」みたいな。笑)

8月31日(木):再び Brown Eyes、ライブ Ifitis (with ACHI&SACHI) からの Wild & Co.

・この日で閉店となる Brown Eyes でランチ with ベリーダンサー YOKO。お店に入ると私の CD が店内 BGM で掛かっててなんか恥ずかしい。代わる代わるたくさんのお客さんがオーナー久美さんに会いに来て賑やか。ひとしきりランチの客足が落ち着いたところで YOKO のゲリラステージ。赤い孔雀をデザインした衣装も新作のファンベールもゴージャスでかっこよかった。

・夜は Ifitis で ACHI&SACHIさんのライブにゲストとして出演、30分ほどのステージをやらせて頂きました。吹き抜けの店内の1階のステージでライブだったのですが2階が貸切パーティをやっていてかなり大騒ぎをしていたので、いままでやったことのない雰囲気の中でのライブとなりました。私の音楽は本来は歌詞だったり、細かい表現の部分を聴いてもらいたいものではあるのですが、逆にあのくらい騒がしい環境だと、ちょっとの演奏ミスは全然聴こえないし、歌詞も多分半分くらいしか聞こえない分、メロディ中心に聴くライブになったと思うので、ある意味とても良い経験が出来たと思います。自分も一生懸命自分の出している音を聴いていないといけないので、いつもより音楽に集中できたライブでした。


・前日にお会いした STOIC さんが Wild & Co. というお店でライブをされるということなので、自分のライブ終演後に聴きに行きました。お店に着いたときちょうど 2nd ステージが始まる前で(本当にタイのライブって始まるのが遅い...)たっぷり聴かせて頂きました。STOIC はアコギボーカル・エレキギター・ベース・ドラムスに、チェロという編成のポストロックバンド。ボーカルの歌唱力・表現力の高さ、バンドメンバーの演奏力、楽曲のセンス、どれを取ってもクオリティが高くてものすごくかっこいい。一目でファンになりました。

・ライブ中にボーカルさんが私に「1曲やる?」と声をかけてくださったので、ご好意に甘えてオリジナルを1曲歌わせて頂きました。STOIC さん、突然の飛び入り不審者の音楽を優しく聞いてくださった観客の皆様、ありがとうございました。そしてなにより、このお店の音の良さに驚きました。


9月1日(金)朝の便でバンコクから東京に戻ってきました。帰ってくるなり下北沢 Big Mouth での畑崎大樹さんのライブへ。終演後 お土産を渡して、タイでのライブのこと、出会った色々なミュージシャンについて、堰を切ったように大樹さんに報告。学校であったことを親に話す子供みたいだと自分で思ったのでした。