Live Schedule

2017年12月26日火曜日

白いワゴンのおはなし

夜が更け、街じゅうが寝静まるころ、私の街にはときどき一台の白いワゴン車が現れる。
それは静かに電柱の脇に停まり、アスファルトの道路の隅に散らかった何かを積み込むと去ってゆく。
このあいだの晩も、仕事帰りに駐車場に車を停めて出てきたところで、このクルマを見かけた。少し離れた電柱の陰から見守っていると、運転席から降りてきた人影が道端に積まれた、ちょうど畳を半分に切ったほどの大きさの粗大ゴミらしきものを手早く積み込んでいた。

ー あれは M君の家ではないか

M君はこの街に住む私の数少ない友人のひとりで、田舎からこの街へ画家を志してやってきた男だ。たしか故郷は中部地方のどこかだと聞いた。
なるほどM君の捨てた四角いゴミとくれば、失敗作の油画かなにかかもしれない。画家はたいへんだ。彼に引き比べ私のような音楽を作ることを生業としている者は、まだ救われる。作品が失敗作に終わったところで、無駄にするのはせいぜい紙とインクと創作に使った時間くらいのもので、しかも時間だけは余るほどにあるのだから。

そのとき電柱のうえの切れかけた街燈の灯りがチカチカと、M君の四角いゴミを照らした。ほんの一瞬だったので定かではないが、女性の姿を描いた絵のように見えた。

それから白いワゴン車は古びたイーゼルを積み込んで、静かにエンジン音を響かせながら去っていった。

私は急いで今さっき出てきた駐車場へ戻ると鍵を回した。白いワゴン車が、どうにもただの廃品回収業者のようには思えなかったからだ。
彼(果たして男か女かも分からない)がなにを回収し、それをどこへ運んで行くのか、確かめたくなった。

街から幹線道路へ抜ける道は一本で、私はすぐにそのワゴン車の姿を捉えた。あまり近づきすぎぬよう、かといって見失わないよう、程よい距離を取りながら後ろについて走る。
向こうはというと、私の存在に気づいているのかいないのか、速度を変えることなく夜の街道を走り続けた。

ラジオからはヴァイオリンの演奏が流れている。どこかで耳にしたことのある旋律だが、クラシック音楽には明るくないので、なんの曲だったか思い出せない。街道沿いに続く街灯が、まるで音楽に合わせるようにテンポよく通り過ぎ、光のメトロノームのようだ。

もうどれくらい走り続けただろうか。気がつくと白いワゴン車と私の車は、荒涼とした砂丘の脇にたどり着いた。
ワゴン車はそっと荷台を開けると、積荷を順々に砂の上へ並べていった。
すると、そのうえに、サラサラと砂が覆いかぶさってゆく。風は吹いていない。
まるで大気中に流れるなにかが、空の途中で固まって降り注いでいるかのように、砂はあとからあとから舞い落ちて、並べられた品々を覆い隠していった。

やがて仕事を終えたワゴン車は、また静かにエンジン音を鳴らし、夜の中へと走り去っていった。

ひとり取り残された私は、砂丘の砂をそっとかき分けてみた。
M君の捨てた絵。
やはり女の人の絵だ。抽象的だが美しく、どこか哀しげな佇まい。私はM君の秘密を覗き見てしまったような苛責を感じ、慌てて砂をかぶせた。
少し離れたところには使い古されたギター。糸巻きと湾曲した木製の本体の一部とが、砂から顔を覗かせていた。
そのとなりには、砂がぎっしり詰まったスパイクシューズ。
また少し歩くと白いボタンのついた白い布。料理人が厨房で着ているあの服のようだ。

私はここまできたあたりで、ようやく分かり始めた。
白いワゴン車が集めてくるもの。それは続きを失くした「夢」の残骸なのだと。

いつの間にか、月が空の真ん中に登っていた。月明かりに照らされた砂丘の砂の合間で、ひときわキラキラと光るものに目がとまった。

ー ああ、あれは…

私は確かに「それ」に見覚えがあった。
見覚えがある、どころではない。
まだ10代半ばの時分からほんの数年前まで「それ」は常に私の生活の真ん中にあり、「それ」に触れない日はなかった。
「それ」は、いわば私のすべてだったのだから。
私は懐かしくなり、思わず「それ」に手を伸ばした。砂をそっと払いのけ、昔のように「それ」を手に取ってみた。

けれども、一体なんと説明したらいいのだろうか。「それ」はかつての「それ」とはまったく違っていた。
重さも、手触りも、なにかかも。
そしてかつて「それ」を手にした瞬間に味わっていた心踊るような高揚感が、今はもう欠片も湧いてこないのである。

ー そうか。

自分の口からこぼれた言葉の意味は分からなかったが、すべて分かったような気がした。

そして車に戻ると、そっとエンジンを掛けた。

・・・・・

街に戻ってきたのは、もう空が白み始めた頃だった。見慣れた小さな商店街はまだ、どの店もしっかりとシャッターを閉めて眠っている。

私は駐車場に車を戻し、アパートへの道を歩いた。誰もいない路地の奥、アパートの手前にまたあのワゴン車が停まっている。
朝から回収だろうか。
かどうやら少し様子が違う。荷台を開けている様子がない。
私はワゴン車の脇をすり抜け、部屋へ戻り眠りについた。

カタン…カタン、アパートの集合ポストに何かを入れている音が、夢の向こうからかすかに聞こえた。

翌朝(といっても昼もとうに過ぎた頃だが)私の家の郵便受けには、なにも入っていなかった。

M君は、故郷に帰ったらしい。

2017年10月21日土曜日

一文字の持つ意味

を考えさせられた昨日。

Facebook で以前に少し書いたけれど、もう一度同じ話をすると。。

私がよく通っているバーのマスターが

「常連さんで引っ越した子がいてね〜、
趣味で曲を作ったり歌ったりもしている人で、
引っ越しの前夜に飲みに来てたんだけど。
前々から引っ越し先に少しずつ荷物を運んでいたから
最後の日の夜は残った荷物少しと、
布団しか部屋に残ってなくて
「あ〜、これから空っぽの家に帰るのか〜」って言ってたから
「そういう時しか書けない曲があるかもよ」なんて言いながら
「kei ちゃんだったらどんな曲を書くかな?」と思ってたよ」

と言ってくれたので、「明日引っ越す人の歌」を書いたのでした。

曲が出来上がったのが今週初めくらいで、
今週水曜日の曼荼羅ライブでさっそく歌ったら
わりとご好評を頂けて嬉しかった。

でも前回の投稿でも書いたけど、私の曲は
一度ライブで歌った後に、またちょっと変わる。

昨日、この曲について人に相談したところ
すごく意外で的確な意見をもらった。

「明日この部屋を出て行く」
という歌詞が出てくるのだけれど
「明日この部屋を出て行くよ」
にしたらどうか、と。

「よ」一文字があるかないかで、何が変わるか。

・出て行く部屋や街に対するさよならの気持ち
・次に住む場所への希望

「よ」が入ると、確かに歌の主体が人間的になって
寂しさや明るさのような、感情や色彩の幅が生まれる。

そうすると最後に、扉を閉めて出て行く姿も
なんとなく浮かんでくるような。。



(どんな曲か分かる程度のクオリティの音源なので期待しないで...)

適当に作っているようで、以外と一文字にも意味がある
ソングライティングの世界。

面白いでしょ!
面白いですかね...?💦

私は昨日すごく感心してしまったのでした。


※今月のライブは 10/23(月)幡ヶ谷Wai、そして 10/27(金)下北沢 空飛ぶこぶたや。
詳細は HP にて。よろしくお願いいたします。

2017年10月3日火曜日

曲を完成させるということ

なにを以って「完成」というか、すごく難しい。

だいたい曲は自宅で作る。
歌詞、コード、メロディを行ったり来たりしながら。

大枠が完成すると、今度は録音して、何度も聴きながら手直しする。

そして新しいもの好きな性格のため「これでいいっか」と思うと、わりとすぐにライブでやってしまう。

ライブで演奏すると、歌いにくい場所や冗長な部分が見えてくる。

そしてまた手直し。

時には「これで完成」と思ってから何ヶ月も経って、コードを変えることもある。

結局いつまでも「完成」は来ない。
だからなかなか音源化も出来ない。
まだこれで完成と思えないので。

でも「もういくらなんでも、これはこれで完成」と思って音源化したところで、必ず変わる。

1枚目のアルバムの1曲目は、現在のライブではキーが違うし、3曲目は構成が違うし…。

誰かが以前に「レコーディングは思い出作り」と言っていたけれど、本当にその通りかも。

その時点でこの曲は、自分の演奏はこうだった、という思い出作り。

というわけで、1曲「思い出作り」しました。
よかったら聴いてみてくださいね、「灰の翼」。

永遠に続くものなんてなくて、
あの時あーしてたら今頃こうなってたかもとか考えることも意味はなくて、
それは空の途中で消えて無くなってる飛行機雲と同じで、
だからちゃんと自分の未来を生きようぜ
という感じの曲です。(説明が軽い...)


「なにを以って完成とするか」

どこかで聞いた話。昔の高名な芸術家は「こういうものを作ろう」と着想した時点で作品は完成している、といったとか言わないとか。

そんなことを言い出したら、もうなにも作る必要なくなっちゃうけども。。

2017年9月3日日曜日

Life Garden Bangkok Tour まとめ


8月22日〜9月1日の約10日間、タイ王国の首都バンコクに行ってきました。
主な目的はもちろんライブと、あとは現地のミュージシャンたちと出会い繋がりを作ること。
最初は3本だけライブを予定していたのだけれど、終わってみれば5ほんのライブ + 2 つのお店で飛び入り演奏をさせて頂いて、思っていた以上にすてきなミュージシャン達と繋がることができて、本当にいろんな方のご好意に支えられて、有意義な10日間でした。

記憶が曖昧になりがちなお年頃なので(笑)自分への記録として、どこでなにしてたかをログっておきます。ご興味のある方はどうぞご一緒に、私の旅を楽しんでください。(すごく長いです。)

出発まで:
・バンコクのレストラン「Brown Eyes」が 8 月末で閉店されることを知り、訪泰を決心。このお店、私が畑崎大樹さんのライブツアーを聴きに、初めて一人でバンコクに行った 4 年前に、初めて行ったお店で、その後もバンコクに行くと立ち寄っていた思い出のお店。バンコクの Nami さん に急遽ご連絡して、お別れライブを企画していただく & Fujiyama Night への出演決定。
・バンコクに住む尊敬する先輩シンガー ACHI さん にご連絡して共演 OK のお返事をいただく。
・何人かのタイ人、またはタイ在住経験のある友人(みんなミュージシャン)からオススメのライブハウス情報を聞き出す。
・その他、面白そうなカルチャースポットを下調べ。

8月22日(火):出発&到着

・羽田発午前便で夕方前にバンコク到着。宿(日本人のご夫婦が経営する Marodo というゲストハウス。古い民家を改築した綺麗で落ち着いた場所です)に到着、その日の朝まで You The Rock さんとラッパ我リヤさんが宿泊されていたらしい。

・宿の1階は小さいバーになっていて毎晩在タイ邦人の方達が飲みに来られるので、ひとりで行っても全然寂しくないです。
・夜に早速 Nami さんが様子を見に来てくださって、12 x 12 という、以前にライブをやらせて頂いた日本人の方が経営しているバーに飲みに行き、翌日のライブ開催を決定。


8月23日(水):トンロー散策 & 雨 & 夜ライブ

・前々から行きたかったビンテージレコードショップ「1979 vinyl and unknown pleasures」を見に、地図を頼りにトンローを散策。よく分からないが「1979...」と「Bungkumhouse Records」というレーベル(?)が同居しているのか、ふたつの看板が出ているお店。

・「静かなアコースティック音楽が好きなので、地元のインディーフォークのおすすめを教えて」とお願いしたら、即座に数枚のアルバムをチョイスして見せてくれた。一枚目に選んでくれたアルバムを視聴させて頂いて、最初の数秒でちゃんと意図が伝わってる+めっちゃ趣味がいいと言うのを確信、おすすめアルバムの中から特にジャケットも好きな2枚を購入。
・ここで以前にインストアライブをしている画像を見たことがあったのでライブについて聞いてみたところ「近所からのクレームが結構あってもうできなくなっちゃった」とのこと。代わりにいいライブハウスや有名なライブイベントを幾つか教えてくれた。
・帰りの道すがらスーパーで買い物をしていたら、お約束のスコール。小降りになるまで絶対外に出られないレベルなので、しばらく eat-in コーナーのベンチで雨観察。
・小降りになった雨のなかを宿に戻り、前日に聞いた You The Rock さんの DJイベントに顔を出すべくタニヤ(バンコクの日本人限定の歌舞伎町みたいなエリア)のバーへ。
・イベントを1時間弱楽しませて頂いた後、自分のライブのため 12 x 12 へ。夜 22:00 ライブ開始というあたりがタイらしい。そのくらいの時間にならないとお客さんが集まらない(笑)。
・Nami さん & 私のアットホームなツーマンライブ。Nami さんの昭和の歌カバー、好きだな。こんないい歌、そういえばあったよな、というのをたくさん思い出させてくれる。特に「傘がない」が最高でした。私のライブをすごくちゃんと聞いてくださっていた現地のお客さん何人かと終演後ずっとおしゃべりして(幸いみんな英語ができる)、インドネシア出身の Iman さんという方(じつはドラマーさん)とお友達になった。Iman さんが昔インドネシアでやってたバンドの音源がこちら。なんか、すごく好き。


8月24日(木):Apple Show さんと再会 & ライブ追加 & ACHI+SACHIさんライブ

・下北沢で出会ったタイ人のウクレレ弾き語り女性シンガーの Apple Show さんに会いに、彼女の経営するカフェに遊びにいく。モタサイ(バイクタクシー)とBTSを乗り継いで。Apple さんのお店は白を基調とした天井が高い素敵な空間で、壁にたくさんウクレレが飾ってあってとても居心地がいい。「トムヤムソースがけオムライス」みたいな美味しいランチを頂いたあと、しばし一緒に楽器を弾いて遊んだり、お店に遊びに来た彼女の友達のリクエストでオリジナル曲を演奏させて頂いたり。彼女がその場でギャラリーカフェ GOJA のオーナーに電話してくれて、なんとふたりでライブ実施決定。恐るべし、タイ人の即断実行力!







・これからFoo Fighters のコンサートに行くという Apple さんとお友達に途中まで送ってもらって、ライブの打ち合わせをすべくギャラリーカフェ GOJA へ。オーナーの一人である日本人DJのToruさんがいらしたので超スムーズに打ち合わせが出来てラッキーでした。
・夜は31日に出演させていただく Ifitis というレストランに、ACHI&SACHI さんのライブを聴きに。数年ぶりに聞く ACHI さんの声は本当に素晴らしくて、あんなふうに歌えることが正直ちょっと羨ましかったなぁ。


8月25日(金):買い物!!

・私、そんなに物欲がない人なのでブランド物とか全然興味ないのですが、今回これだけは買おうと思っていた物があって。それは Kharites でライブする時のキラキラ系の衣装!日本で買うとドレスってかなりお値段が高いのですが、バンコクはこういう物がかなり安く買える街。しかも プラティナムファッションモール というビルの中には専門店がたくさん入っているので、ここで終日お買い物。いいのが買えました。

・往路はバスで行ったら渋滞で1時間くらいかかったので、帰りはエクスプレス・ボートという船に乗ってみた。運河の水が相当汚いのでしぶきが掛からないように要注意ですが、非常に快適です。

・宿に帰宅後、急遽決まったギャラリーでのライブのために、機材のことを相談という名目でまたしても Nami さんを呼び出し(笑)、Kenji's Labo のカレーで晩御飯。やはり日本の味は美味しい。

8月26日(土):Birthday Party & ライブ出演 Fujiyama Night vol.72

・友人の娘さんの 3 歳のバースデーにお呼ばれして、サパーンタクシンという街までお出かけ。「よく一人で来れたねぇ」と驚かれる。便利だね、Google Map って...。そして他のゲストたちの集合を待つあいだ、本日の主役と心ゆくまでおままごとやって真剣に遊ぶ。あー、かわいい、本当にかわいい💕子どもは男の子がいいとか思っていたけど、女の子もいいかも。そして夕方、私のライブの入り時間が迫ってしまったので、途中退席して宿へ。

・夜のライブは Gold Plus というお店にて、バンコクの日本人ミュージシャンが出演する Fujiyama Night 。今年の3月には吉祥寺曼荼羅に Nami さんをお迎えして「逆 Fujiyama Night」やったなーと思い出す。共演は 伊藤タケシさん(バンコクで飲食店をされている)、Nami さん、黒田絵里さん率いる La Luce。オリジナルあり、カバーあり、それぞれに違った個性の出演者で、面白い夜でした。照明のこととか色々注文してしまったけど快く対応してくださって、わりといいライブが出来たと思います。


8月27日(日):Brown Eyes Farewell Party

・冒頭で触れた、私にとっても思い出深いレストラン Brown Eyes の閉店ライブ with Nami さん。昼下がりのライブなので、ライブ前にお店でランチを。最後と思うと何を頼むか悩む。このお店が今の場所に移転する前のお店が古い民家を使った一軒家レストランだったのですが、その雰囲気が今でも忘れられない。
・ライブには本当にたくさんの方が足を運んでくださって、このお店がいかに皆さんから愛されているか改めて感じました。このライブでは普段あまりやらない「帰ろう」という私の祖母の家を思って書いた曲を、この日は移転前の Brown Eyes を思い出しながら歌いました。あと私がタイに来るきっかけとなった畑崎大樹さん(ASIA SunRise)の「雨が降る」という歌がこのお店の最後のお別れにぴったりだと思ったので、カバーさせて頂きました。それからタイでジャズを歌っている Mimi さんも特別ゲストとして参加してくださって、1 曲伴奏でご一緒させて頂きました。

・Brown Eyes のオーナー Kumi さんは、閉店後はエカマイというエリアで米糠酵素風呂のお店を計画中とのことなので、次回はそちらに伺うのを楽しみにしています。

8月28日(月):マッサージ & Iron Fairies

・この日は一日ダラダラしようと決めていたので、昼過ぎぐらいまでひたすら漫画読んだりギター弾いたり。午後になって、泊まっている宿 Marodo(宿泊者が私だけのため、この頃になるとほとんど「私の家」状態...)のオーナーさんに教えてもらったマッサージ店 Doctor Feet へ。やっぱり地元の方のおすすめなだけに技術が確かで、今までタイで受けたマッサージの中で一番上手だった。足裏の「目のツボ」がびっくりするくらい痛くて、スマホやりすぎを少し反省したのでした。
・夜、この日はどこにもいかないつもりだったけれど、やっぱり出かけたくなって近くの Iron Fairies というバーへ。ここはいわゆる「西洋人観光客がいっぱい来るバー&ダイナー」で、食事がすごく美味しかった。月曜なので OPEN MIC をやっていて(私は歌わなかったけど)ホストの TEE the VOICE という方の歌が、のびやかで本当に上手でびっくりした。

8月29日(火):The Jam Factory & Adhere13th & Fatty's Bar/Dinner

・前日のダラダラでエナジーチャージできたので、この日は活動的にバンコクの面白そうな場所を巡る。まずは BTS とバスを乗り継いでバンコクの新しいアンダーグラウンドカルチャースポット The Jam Factory へ。落ち着いた中庭に面したガラス張りのギャラリーで「Unknown/ Asia Awards Exbision」という展示をやっていて、興味深く拝見。シンガポール、インドネシア、タイ、韓国のアーティストたちの作品が展示されていて、なかでもインドネシアの Ardneks という人のポスター作品が目を引きました。

・同じ敷地内にある、古い倉庫を改装して作ったカフェ&レストラン The Never Ending Summer  でランチ。超ベタにタイのグリーンカレーを。ちょっとお値段は高いですが、味は間違いなく旅行者の口にも合うようにできてます。

・それから路線バスに乗って、ワットポー(涅槃寺)や王宮の近くを抜けてバックパッカーの聖地カオサンエリアのサムセン通りへ。事前に何人かの人にバンコクのおすすめライブスポットを聞くたびに、サムセン通りの Adhere13th Blues Bar というお店の名前が出てきてたので、今回絶対行くことに決めてました。この日ライブをやっていたのが Mr.Wyachai さんというミュージシャンの方で、洋楽やタイの歌をギター弾き語りでカバーされてました。この人がとにかく演奏する姿と声がとても渋かっこいい。次にタイに行ったらまたライブ聴きたいです。

・そのあと最初のライブで友達になったインドネシア人ドラマー Iman さんが教えてくれた Fatty's Bar/Dinner へ。(Iman さんに「これから行くよ〜」と連絡したら仕事帰りに来てくれて嬉しかった(^^) )お店ではオープンマイクをやっていたので、お店のギターを借りて私も歌わせて頂いたり、そのあとオーナーの Matthew さんとも仲良くなったり。ただ一つ心残りはこのお店のハンバーガーを食べられなかったこと!!次回の宿題が増えた...。

8月30日(水):GOJA Live with Apple Show Band

・プラカノンの駅近くにある GOJA で、Apple さんがアレンジしてくれたアコースティックライブ。夕方から機材を持って会場へ。普段は音楽イベントは DJ イベントしかしないので、スピーカーはあるけどそれ以外の PA 機材やマイクスタンド等を Nami さんから借りて持参。持参したミキサーの出力がフォーンケーブルで、お店のスピーカーケーブルがRCAケーブルだったので「どうしよう、音が出せない」と焦っていたら「店の隅っこに RCA → フォーン変換プラグが落ちている」という奇跡に恵まれ(まじで奇跡です)無事セッティングを完了。
・ライブは当初 21:00 スタートを予定していたのですが、お客さんが 22:00 くらいからの方がくると思う、というお店のすすめにより 22:00 スタートに変更。(最初のライブでお会いした女性の客様が再び来てくださったのですが、スタート時間が遅くなったので予定が合わなくて帰ってしまったのが悲しかったなぁ...。またどこかで会えますように。)
・Apple Show さんはサポートのギター Knot さんとパーカッション Suwat さんと共にバンドスタイルでのウクレレ弾き語りライブ。Apple さんの透き通った声も、いつも笑顔な姿も本当に美しくて大好き💕曲は親しみやすい明るいメロディの曲が多くて、もう何曲が覚えてしまった。「Still」という曲の MV が Youtube で視聴できますので、ぜひ。来日された時には一緒にライブやりたいと思いますので、今から楽しみにしていてください!

・私のライブは、この日はちょっとまとまりがなくなってしまったのが反省です。何曲やるか、何をやるか、全然考えずに臨んだのですが、準備やセットリストの大切さを(最終的にライブ中に変えるとしても...)改めて実感したのでした。でも CD 買って頂けたり、お店の方からも嬉しいコメントを頂いたり、最終日に向けて良い意味で気合が入りました。

・終演後、打ち上げ的な夕食でローカルな食堂へ。そこに STOIC というバンドのボーカルさんが遊びに来てくれたり。全員で話している時はほとんどタイ語なので何を言っているか全然わからないんだけど、でもなんとも楽しい夜でした。(私が辛いものを食べると「辛い、辛い」と騒ぐので、面白がられてた感じ...。「これは食べれる!」みたいなものがあると、みんなで「Yeah~!」みたいな。笑)

8月31日(木):再び Brown Eyes、ライブ Ifitis (with ACHI&SACHI) からの Wild & Co.

・この日で閉店となる Brown Eyes でランチ with ベリーダンサー YOKO。お店に入ると私の CD が店内 BGM で掛かっててなんか恥ずかしい。代わる代わるたくさんのお客さんがオーナー久美さんに会いに来て賑やか。ひとしきりランチの客足が落ち着いたところで YOKO のゲリラステージ。赤い孔雀をデザインした衣装も新作のファンベールもゴージャスでかっこよかった。

・夜は Ifitis で ACHI&SACHIさんのライブにゲストとして出演、30分ほどのステージをやらせて頂きました。吹き抜けの店内の1階のステージでライブだったのですが2階が貸切パーティをやっていてかなり大騒ぎをしていたので、いままでやったことのない雰囲気の中でのライブとなりました。私の音楽は本来は歌詞だったり、細かい表現の部分を聴いてもらいたいものではあるのですが、逆にあのくらい騒がしい環境だと、ちょっとの演奏ミスは全然聴こえないし、歌詞も多分半分くらいしか聞こえない分、メロディ中心に聴くライブになったと思うので、ある意味とても良い経験が出来たと思います。自分も一生懸命自分の出している音を聴いていないといけないので、いつもより音楽に集中できたライブでした。


・前日にお会いした STOIC さんが Wild & Co. というお店でライブをされるということなので、自分のライブ終演後に聴きに行きました。お店に着いたときちょうど 2nd ステージが始まる前で(本当にタイのライブって始まるのが遅い...)たっぷり聴かせて頂きました。STOIC はアコギボーカル・エレキギター・ベース・ドラムスに、チェロという編成のポストロックバンド。ボーカルの歌唱力・表現力の高さ、バンドメンバーの演奏力、楽曲のセンス、どれを取ってもクオリティが高くてものすごくかっこいい。一目でファンになりました。

・ライブ中にボーカルさんが私に「1曲やる?」と声をかけてくださったので、ご好意に甘えてオリジナルを1曲歌わせて頂きました。STOIC さん、突然の飛び入り不審者の音楽を優しく聞いてくださった観客の皆様、ありがとうございました。そしてなにより、このお店の音の良さに驚きました。


9月1日(金)朝の便でバンコクから東京に戻ってきました。帰ってくるなり下北沢 Big Mouth での畑崎大樹さんのライブへ。終演後 お土産を渡して、タイでのライブのこと、出会った色々なミュージシャンについて、堰を切ったように大樹さんに報告。学校であったことを親に話す子供みたいだと自分で思ったのでした。

2017年8月16日水曜日

君にも出来る!簡単CD製作日記。

私は普段、ライブの物販にあまり力を入れてません。正直なところ…。
ライブはやっぱり生の音楽そのものを楽しんでもらいたいという気持ちなので。。
そして「CD 作りたい欲」というのもあまり強くないのです。
なぜかと言うと、以前にライブ活動を始めて1年くらいで CD 「春、君ヲ想フ」を作成したのですが(今もライブ会場で販売してます)納得いってない点が多く(買ってくださってる方には申し訳アリマセン…)、それ以来「音源化よりもライブのクオリティアップが優先課題だ!そこをクリアしないと納得のいく音源は作れない」と思って、音源製作するのを控えていました。



…で最近、オリジナル曲をユニット Kharites  でもやるようになりまして、その際の編曲はピアノの岡田千晶さんがやって下さってます。
今回「祈り」という東日本大震災に被災した方々を思って書いた曲の編曲をお願いしたところ、もう本当に素晴らしいアレンジに仕上がったので「これはぜひ音源化したい」と思って、一念発起レコーディングを始めました。

そうやって久しぶりにレコーディングをやっていると(ユニットのレコーディングはちゃんとプロのエンジニアさんにやって頂いてます)いつの間にか自分のソロ音源もまた作りたくなってきて、今回 夏休みの自由研究的な感じで、自分のソロ音源を宅録&手作りで作ってみました。

これから自分で簡単な CD を作ってみようかな〜と思っている方には、程よく参考になるかも知れませんので、製作過程を備忘録として書いておきます。(前置き長い。。)

1. 音を録音する

私は iPhone で、弾き語りで一発録りしました。音質も、ギター1本での弾き語りであれば大丈夫なレベルに録れる。すごいな iPhone ...。それにしても一曲通して一回も間違えずに弾くのは、簡単なようで難しい。道路の音とかも入っちゃうし。そこは集中力とタイミングで、なんとか乗り越える。ちなみに録音アプリは MicPro というものを使いました。


反省点としては、歌モノなのでボーカルを目立つように入れるために、iPhone をもう少し顔の高さ近くに置いて録った方が良かったかなと。(でももうやり直す気力はない。)

2. 簡単なアレンジをする

今回、シンセのふわ〜っとした音と、ピアノの音を少し入れたかったので、Mac に搭載されている Garage Band というソフトで簡単なアレンジ(というか音の追加)をしました。クリック無しの一発録り音源に音を足すので、1音ずつタイミングを合わせて入れるのが結構面倒臭かったです。(当たり前…)
そして録音音源とソフトウエア音源の大きさのバランスを取って、非圧縮形式で書き出し。aif 形式のファイルで保存。

3. CDに焼く

このページに書いてある手順で CD-R に焼きます。全体で 10 分くらいの短い音源なのであっという間に焼けます。心を無にして、ひたすら CD 入れる、焼く、出す…を繰り返す。。

4. ジャケットを作る

A4の紙で CD ジャケットが作れるというのを思い出し、自分でデザイン。こんな感じのものを作りました。(1ページ目が表、2ページ目が裏です。)
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サイズはこんな感じ
・上下の折り部分は、各 44mm
・右の折り部分は、60mm
・左の折り部分は、115mm
・ジャケット部分は、122mm x 122mm
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自宅プリンタ不調につき、コンビニのコピー機で出力しなきゃなのですが、コンビニで両面印刷をするとコスト面がイマイチなのと、紙もコピー用紙なので、急ぎで必要な数枚を除き印刷会社へ注文。
ちなみに PDF ファイルをコンビニで出力しようとすると、勝手にサイズが少し小さくなります。原寸で出力をしたい場合には、セブンイレブンのネットプリントにファイルを PC からアップロードして「ちょっと小さめ」を「オフ」にしておくと原寸出力ができます。ありがとう、セブンイレブン。。(くわしくはこちらの記事をご参照ください。)

5. CD の盤面を書く

上述の通り、自宅プリンタ不調につき、シールを作ることも出来ず…ひたすら油性マジックで手書きです。途中でだんだんマジックがかすれてきたり、ちょっと書き損じたのを、デザインみたいにして誤魔化してみたり…。楽しいと思えるか、面倒くさいと思うかは、自分次第。


比較的ちゃんとできたやつ(右)と、レア感溢れるやつ(左、つまりちょっと失敗したやつ。いわゆる「ご自宅用」。)

6. 封入

4.で作ったジャケットを折り紙して CD を入れて(ジャケットの折り方は、こちらの記事に詳しく書いてあります)、シール付きの透明な袋に入れて完成〜!この袋は 100 均で売っている B6 サイズというやつがぴったりでした。



で完成品がこちら。



ライブ会場のみで販売しますので、どうぞお手に取ってみてくださいね。今後は地味〜に手作業で在庫補充しますので、万一欠品の際はご容赦くださいm(__)m




2017年8月1日火曜日

イベント主催することの難しさよ...

隅田川花火、今年は天候不順で大変なことになったみたいで...。
天候という、どうにもならないものに左右されてしまう「屋外イベント」の難しさを再認識。
 
今年の春、私は予定していた屋外での主催イベントを雨のため急遽中止した。
関係各位にはたくさんご迷惑をおかけしてしまったけれど、結果的に中止にして正解だったと思う。
中止の理由はただひとつ。(場所は一応雨よけのある場所で、やってやれないことはないレベルだった。)
現場に行ってみて、ビニール製の天井に当たる雨音。
これはメインアクトのミュージシャンの繊細な音楽を聴かせる環境ではない、と思ったから。
演者が実力をきちんと発揮できる環境でなかったら、ライブはするべきではない。
なぜならお客様の中には、そのライブがその演者を聴く初めてのライブ、という方もいる訳で、その1回のライブ環境が良くなかったせいで演者に対する評価が決まってしまう場合もあるから。
そういう考えで中止する決定をしました。
 
夏の屋外イベントは、尚更に大変だと思う。
 
まず第一に、当たり前だけど「暑い」。
今年、幾つかの屋外ライブを聴きに行って感じたこと。
春先頃に「夏になったら屋外でビール飲みながらライブ聴けたら最高だよね〜」と思って企画しても、いざその季節が来ると、日中に屋外に居ること自体がつらいくらい暑い事もあるし、ましてそこで演奏したり歌ったりなんて修行に近い、ということも往々にしてある。
演者や聴衆の健康を保証できないイベントって、ちょっと問題がある気がする。
聴衆は本当に辛ければ、帰ればいいけど、演者はそうはいかない。
そして演者はその1本のライブだけじゃなくて次の仕事とかもある訳で。
万一にその会場環境の悪さが原因で次の仕事に支障がでたら、演者本人にも次の仕事の関係者にも迷惑をかけることになる。
美術館が、他所から借りてきた美術品の展示環境を整えることと同じように、ライブイベント主催者には、演者が健康を害さないで演奏できる環境を整えておく義務がある。
それができないなら主催するべきではないとすら思った。
 
そして夏は特に突然に雨が降り出す。
演奏開始した時は大丈夫でも、途中から激しい雨が降り出すこともある。
そのときステージに屋根がなかったら?
借りてきた PA 機材や、演者の楽器、どれも普通は水に濡れたらまずいものばかり。
 
...とか色々考えているとね、もう屋外イベントなんか企画できないなぁ、というのが最近の思いです。特に私がやりたいような、音そのものと向き合うようなライブは。
 
あと、会場を選定したりレイアウトしたりするときの私の考え。備忘録的に。
 
まずは一にも二にも音環境。
生音の場合は、残響が長過ぎないか、またデッド過ぎないか。 
広い店舗の場合には、後ろまでちゃんと聞こえるか。
そして、演者やお客様の集中力を削ぐような音が聞こえないか。(以前にすごく良い空間だったけれど、上階の水を流す音が頻繁に聞こえるという理由で、使わせていただくのを断念した場所があります。)
 
それから、席の並び。
客席は縦長になってるほうがいい。
L字型とか横長だと、演者がどの方向に向かって演奏するかが定まらない。
 
そして結構気を使うのが、出入口とお手洗いの場所。
出入口やお手洗いへのアクセスがステージのすぐ真横にあるのは、かなり NG だと思ってます。
お客様にはできれば演奏開始時間までに来てもらいたいけど、そうはいかないそれぞれの都合もある訳で。
遅れてきた人がステージの真横を通る形というのは、演出上も良くないし、お客様本人も気まずい。
お手洗いだって行きにくい。

普段、ライブをやらないお店などで「うちでもライブやって欲しい〜」って、好きなアーティストを呼ぶお店ってあるけど(そしてそういうのって演者にとってはとても有難いお話であることは間違いないけれど)、芸術性の高い人を呼ぶときほど、この辺りのこと、自分のお店は対応可能か考えて欲しいなぁ、と思います。
 
最初に書いたみたいに、その1回のライブで演者に対する評価が決まってしまうケースもあるのだから。
 
 

2017年7月29日土曜日

ずっとモヤっていたこと:飲食店での「あ、水でいいです」問題について

記事について。
お酒と料理を主に提供するタイプの飲食店で、食べ物は注文しても飲み物について「水だけ」で利用するお客さんをどう思います?という問題。

この元記事を書いた人は
・インターネットで調べてくるお客さんも多い時代、1ドリンク必須が明言されていない場合、そういう利用方法をとるお客さんが現れても致し方ない
・それでもよいと完全に割り切るか、1ドリンク制などのルールを提示してあげるべき
 と、常識的な意見を書いていらっしゃる。

でもこの記事に関して、私の周りで SNS などでシェアする人の意見や、そのシェアされた記事に反応する人たちの意見を見ていて、なんだかモヤモヤしている。

これをシェアしているのは大体自身が飲食店を経営している人で、「水だけ、いるいる、常識なくて困る」的なもの。これに反応しているのも経営者仲間や店の常連さんで「ろくに注文もしないのに、飲み客グループに混じってほとんど水だけの客もいるよね、あんなのは客じゃない、教育が足りない」みたいなやりとりが進んでいるのを見かける(1件だけじゃなく複数回見かけた)。

私、お酒も飲まないのに飲み客中心のお店に出入りする人の筆頭みたいな人です。
なので、このやりとりに(元記事にではなく、ね)ちょっと言わせてもらいたい。
それ、あまりに「店目線」の会話で、個々のお客さんの状況を考えてないよね。

もちろん、本気の「水だけ」(それ以外は何も注文しない)というのは、完全なルール違反、常識ない行動だと思う。

でもなにかを注文しているなら、そして席がすごく混んでいる(新規の入店を断ってる状況)とかでなければ、「お店の利益構造まで慮って注文しろというのは、あまりに勝手な意見」だと思う。

それってスーパーマーケットが「利益率の低い特売品ばかり買って、通常価格の商品を買わないお客はけしからん」と言ってるのと同じこと。確かにお店側の気持ちとしてはちゃんと利益率を確保している商品も買って欲しいところだけれど、そんなの口に出す店があるか?

それから「飲み客グループに混じって来る、水だけのお客への批判」について。
お酒が好きな人には想像できないと思うのですが、お酒が嫌いな人にとってはアルコールの入っている飲料は「飲み物ではない」のです、ほとんど劇物に近い。 なので「飲まない」のではなく「飲めない」のです。
そして1杯目はソフトドリンクを注文したとして、他のアルコール類を注文する人と比べて、水物ばかりそんなに何杯も飲めません。
考えてみて、ビールだったらジョッキ1杯簡単に飲み干せるだろうけど、同じ量の烏龍茶を同じ勢いで飲めますか?という話。
そして、じゃあそういう人は来ないで、と言うなら、飲めないけど酒の席に同席したい人はどうしたらいいんでしょ?
私の経験で書くと、行ったことのない店に行きたがるのは「普段飲まない人」の方が多い。普段から飲み歩いている人は、自分の行きつけがあるから。このお店に行ってみたいけど自分は飲めないから、たくさん飲む人たちと一緒の時に誘う、という人は多いと思います。
店側が「ろくに飲まない”使えない客”」と思っている人が、 その新規客のグループを連れてきていることって結構あると思う。だからそういう人についても「客じゃない」なんて思わないで、それなりに大事にした方がいい。

ちなみに私がよく遊びに行っているお店のオーナーに以前に「いつもろくに飲まないくせに長居してごめんね」と話したら「とんでもないよ、お酒も飲まないのに来てくれる奇特なお客さんだと思ってる」とお返事が来て、なんかそのお店がいつも人気がある理由がわかった。

ここまで書いて、本当に何について書いてるんだか、全然よくわからない文章になってしまったけど、きっとストレス溜めすぎなんだと思う、最近の私。



2017年7月18日火曜日

東尋坊に行ってきました

というお土産がありそうな。

お友達ミュージシャンのしばちゃんに声をかけて頂いて、福井県は東尋坊のダウンビートさんというお店で、ライブをやらせて頂きました。

主催は福井在住のミュージシャン松波哲也さんと、福井出身で大阪で頑張ってる はまかわえりさん(from ニコマシュマロ)。

ライブ前日の夜 23:30 しばちゃん夫妻と東京駅の高速バス乗り場で待ち合わせて出発!

途中、サービスエリアごとに「これ美味しそう〜」「この時間に食べたらやばい!」と遠足モード全開で小松へ。

そこからさらに北陸本線で芦原(あわら)温泉へ向かう。

電車の中も旅ムード。


芦原温泉駅周辺は、松本清張や横溝正史作品のドラマに出てきそうな昭和の世界。近現代レトロ好きの私、大興奮。

昼前くらいに、前日に三重でのライブを終えた松波さんが、喫茶店でくつろぎきってる我々3人を迎えに来てくださって、東尋坊にほど近い松波家へ。一晩泊めて頂けるとのことで、ありがたい!!

そして松波家に到着。瓦屋根の立派な純和風建築の豪邸に、東京組 唖然。。玄関だけでうちのリビングくらいあるし、廊下は高級旅館みたいだし。通された客間(これも広い…)では松波さんの美人な奥様がカルピスとか紫蘇ジュースとか出してくださって、初めは借りてきたネコのように部屋の隅っこに固まる東京組3人でしたが、間も無く畳の上でゴロゴロし始め、一瞬ライブをしに来たことを忘れました。

午後は蕎麦屋さんからスタート。
福井では、蕎麦といえば大根おろしがかかっていて、カツ丼といえばソースカツ丼らしい。シラナカッタ…。
というわけで定石通り、全員カツ丼蕎麦セットを注文。カツの歯切れが良くて美味しかった〜(^^)

そして雨が降り出さないうちに東尋坊へ(とりあえず観光目的)。10年以上前に一度だけ来たことがある場所なのですが、明らかに当時より賑わってました。それにしても、すごく足場の悪い断崖絶壁のギリギリまで勝手に入れて、しかも風が強いのに柵もないという、現代日本にしては珍しい「自己責任型観光地」でした。どこまでもデンジャラスゾーンを進んでいくしばちゃんの後ろ姿を黙って見守る私としばちゃんの旦那さん。何事もなくて良かった。。

それから「雄島」という神様の島へ。昔々に神様を乗せてこの地にやってきた鯨が、そのまま島になったという言い伝えもある神秘的な島。原生林の中へ続く細い道を、やっぱりどんどん進んでいくしばちゃん。。え〜、まだ行くの…?と呟きつつ置いていかれると困るのでついてゆくワタクシ。でも自然の波長を感じて良い時間だった。

一旦松波家に戻り、しばし畳の上で爆睡してから、ライブ会場へ。

東尋坊ダウンビートさんは、本当に目の前が海という最高のロケーション。

リハの合間に店の外でギターを弾いてるのがすごく心地良かった。

そして本番。
はまかわえりさんの同級生やご家族の方々がたくさん聴きにいらして、とてもアットホームで素敵な雰囲気。


主催者えりちゃん&たかゆきさんのユニット ニコマシュマロは、曲にまつわるエピソードとか楽しいMCを交えながら。途中、可愛くて個性的なえりさんママも参加して、一緒に歌ってくれました。いいなぁ、娘のピアノ伴奏で歌うなんて幸せだろうなぁ…(^^)


私はカバーも含め夏っぽい曲、海っぽい曲を中心に。初めましての皆様ばかりでしたが、じっくり聴いてくださってありがとうございました。音も良かったし、楽しく歌わせていただきました。


しばちゃん & 大地さん。東尋坊と雄島のエネルギーを吸収して、しばちゃんワールド全開でした。見たもの、感じたことを鋭くキャッチして、すぐステージに反映できるって、本当に素晴らしい。


そしてトリは福井の兄貴(勝手にそう呼ぶ) 松波哲也さん。「今日はカフェだから出力半分程度」とおっしゃっていたけど、パワフルでカッコよく、でも繊細で爽やかでもある。良い音楽だった。初めて聴かせていただきましたが、知らない良いミュージシャンてまだまだ居るんだなぁ、と改めて実感。

脚を運んでくださったお客様、主催者の松波さん、はまかわえりさん、お店の皆様、誘ってくれたしばちゃん、本当に良い時間をありがとう!!出会って、繋がって行くことって本当に素敵な場所に続いている、と感じた、濃すぎる1日でした。

その後、深夜まで打ち上げをして、しばちゃんが鶏皮餃子に大興奮し…と、まだまだいろいろありましたが、楽しかったことがいっぱい過ぎて。書いていると終わらなくなりそうなのでひとまずこのへんで。

東京に戻ってきて、昨日 吉祥寺曼荼羅でのライブを終えました。

今日は下北沢シンバルにて、私主催の OPEN MIC 的ゆるやかイベント「ヨイノクチノスタルジィ」。
夜 20:00 頃から音楽好きが集まって、アンプラグドで歌ったり、おしゃべりしたり。どうぞ気軽においでください(チャージ無料)。

それぞれの場所でそれぞれの毎日が続いて、その先でまた大好きな人たちと再会したり、素敵な人たちと出会ったり出来ますように!!


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ライブスケジュール
https://life-garden.jimdo.com/schedule/

2017年7月10日月曜日

7月上旬

青森三沢ムーンリバー
豪徳寺リーフルーム
幡ヶ谷Wai

お越し下さった皆さま
共演者、お店の皆さま
ありがとうございました

今月、ライブ出演やら
ライブ観覧やらで
長距離移動がすごい

東京↔︎青森 700km x 2
東京↔︎白浜 650km x 2

現時点ですでに 2,700km
これって東京→台北より
長い距離

少し遠いところへ行くと
あっという間に景色が変わる
景色が変わると
心の持ちようも変わる

遠いなぁと思ってる場所も
自分が動くと意外と近い。

そして今月はまだまだ
遠出が続きます。

まずはお近くから。

7/12 豪徳寺リーフルーム
19:00start @2000

7/17 吉祥寺曼荼羅
12:30start @2500(予約)


写真は池袋の廃墟遺産
キリン堂薬局
中が見てみたい。

2017年6月23日金曜日

踏切が

開かない問題に関する考察。

と言うほどでもないけど。

京王井の頭線沿線の駅前商店街の中に住んでいる。

どんなに疲れて帰ってきても、駅を降りれば1分かからずに帰宅。

とても便利。

ただし、井の頭線は吉祥寺駅・高井戸駅以外は高架駅になっていないので、すぐそこの最寄りのクリーニング店に行くにも、踏切を渡る必要がある。

たいていの場合、それはそんなに大した問題ではなくて、長い時でも3〜4分待っていれば踏切は開く。

でも今日はなぜか様子が違って、まず踏切に着いた時点で様子が違う。

踏切待ちの人たちから、なんとも言えない殺気を感じる。

そして鳴りっぱなしの警告音と、来ない電車!

おそらく踏切の手前のどこかで電車が止まっているらしく、いつまでも電車が来ない。

肝心の電車が通過しないのだから、そりゃいつまでも踏切は開かない。

私の最寄駅は、駅構内の通り抜けが比較的簡単なので、もう諦めて駅の階段を昇って線路をまたぐ廊下を渡って階段を降って踏切の向こう側へ。

踏切の向こう側には、車とバイクの行列。このあたりは一方通行だから、車両は ”引き返して別の道” という手段も取れない。

結局、私が踏切の向こうの喫茶店に到着して、コーヒーを注文して、それが出てきた頃にようやく遮断機の鐘の音が止まった。

Facebook ではタイミングよく、隣駅近辺の飲食店のオーナー氏が「井の頭線の踏切が10分以上開かない」と投稿していた。隣駅でも同じ状況になってた様子。

夜になって「今日のあれは一体何だったんだろう?」と思って井の頭線の HP を見てみた。
... が、遅延証明のページの今日の欄には「遅延証明書の掲載はありません」の一言。

多分、少々の遅れはあったかもしれないけれど、電車自体は問題なく運行してた。
ただタイミングが悪く踏切は全然開けられなかった。
...ということだったのかな?

でもこの「踏切待ち」のために何かに遅刻した人のことは、誰が証明してあげるんだろう?と、変なことが心配になった。

電車が高架線になっていないから味わえる景色の楽しさ(車窓も沿線も)というのもあるし、高架線になっていない以上は「踏切」って安全のためには絶対必要だし...というのは分かっているんですけど、道路を利用する人たちの利便性はどうでもいいの?と思ってしまった今日の一件。

無理に踏切を開けろとは言いませんが、駅からのアナウンスで一言待っている人に「すみません」とか、HP に後から一言出すとか、あってもいいんじゃないかしら。。

ここ数年で小田急線が地下化されて、下北沢の地獄の踏切(オオゼキ前)が廃止になってすごく便利になったのですが、そのときのポスターが「スイスイ計画」。
地下化するとこんなにいいことあるよ!みたいな。

それを見た近隣住民(もちろんみんなじゃないと思うけど)の率直な感想は...
「その前に ”今まで長いことゴメンね” だろーが!」
だったと思う。


言うべき事を言うべきタイミングで言えないこと
言うべきでないことを言ってしまうこと

というのが如何に人をがっかりさせることか。
まず自分がよく気をつけて生きていこうっと。。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
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ライブスケジュールはこちら
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2017年5月30日火曜日

5/30 下北沢にて

先日とある小事件を機に、改めて自分の愛用サンダルをじっくり眺める機会があり、結構くたびれてることを実感。

購入して2年。白のキャンバス生地にジュート素材の靴底というサンダルなので、どうやっても”使い込み過ぎ”感がすごい。(履いている本人としては、柔らかくて足に馴染んでるので楽チンなのだけれど。。)

今度の週末に友人宅(お母様同居)に泊めて貰う予定なのだが、よそのうちの玄関にこのサンダルを脱いでおくのはどうにも恥ずかしい...。

というわけで、このサンダルの後継モデルを求めて下北沢へ。

せっかく買うんだから、今まで履いたことないようなデザインの物に挑戦すればいいのに...と、もう一人の自分が言っていたが「靴と下着は地味なほどいい」と思うタイプなので、結局”ほぼ同じ”サンダルを購入。

(左:新品、右:2年もの…汚っ💦)


それから、そういえば日除けの帽子も欲しかったんだ...と思い出し、帽子屋2軒、古着屋2軒を物色。

ひたすら試着。

(「帽子、持ってなかったっけ?」と思ったあなた。するど〜い!でも私が現在持っている夏用の帽子は2つとも黒なのです。今回は白系の服に合うものが欲しくなりまして...こうやってモノが増えていくんですね〜。←他人事か。)

お値段的にはどれも意外と安いのだけれど、サイズ感とか、深さとか、つばの形がなかなかちょうどいい物がない。

私は脳みそがいっぱい入っているせいか(嘘)わりと頭のサイズが大きいうえに、前髪が潰れるのが嫌いなので、57.5cm という”女性ものにしてはかなり大きめ”サイズを好んでかぶっている。

そのため、余計になかなかジャストな物がない。

...で、やっぱりどこにもなくて最後に「あるわけないよね〜」と思って立ち寄ったチープファッションの殿堂「しまむら」。

いままでも服を探しているときにときどき寄ってみるのだけど、いつも”なにか”が微妙で買ってみたことがなかった。

しかし今日は、なんとここで一番イメージに近い帽子を発見!!

ただし「変な飾り」が付いている。。

「変な飾り」は糸で縫い止めてあるだけで簡単に取れそうだったので、めでたく帽子ゲット。(もちろん驚きのしまむらプライス。)

家に帰ってきてから早速「変な飾り」をはずして、代わりに以前に母から貰った造花で作ったコサージュを。

コサージュは何種類か持っているので、服に合わせて付け替えられるのも楽しい♪


ちなみに完全に余談ですが、下北沢からの帰り際に、スマイル党総裁マック赤坂氏に遭遇!笑
「いつも政見放送を楽しみにしています」とお伝えしておいた。(←これ本当。見逃した時は Youtube で見たりしてる。)


・・・
「今は音楽活動以外のことはしていません」というと「ライブやイベントのない日はなにをしているんですか?」と聞かれることがたまにあるので、例えばこんなことをしている、という一例として本日の暮らしぶりをご紹介しました〜。


6月のライブ日程:
・6/9 (金) 下北沢 ARTIST 19:30~ @2000 (1d込)
・6/16 (金) 幡ヶ谷 Wai 19:00~ @2000 (+ 1d)
・6/21 (水) 吉祥寺曼荼羅 19:00~ @2500 (前売 + 1d)

2017年5月25日木曜日

私の好きな人の

おもしろ発言のひとつに
・・・
女の人は男を見るとき、初めから「これはカールなのか、ポテチなのか」見極めてる
・・・
というのがあった。

カール = そんなに興味ない、恋愛対象ではない

ポテチ = 恋愛対象

ということ。らしい。

「男の人はカールがポテチに変わることもあるの?」と聞いたら

「ある」と。

"カールでもポテチでも、お腹が空いてたら食べるってことでしょ"と、私は心中つぶやいたが…。(すみません、若干の下ネタ。。)

確かに、女性は男性に対して第一印象から恋愛対象なのか否かを決めてるという見方は、合ってるような気もする。

でも「カール」だと思ってた人の、全然知らなかった素敵な一面を見て「ポテチ」になることもある気がするけどね。その逆も然りですが…笑

ーーー
<明治>「カール」販売中止 中部地方以東 販売低迷で(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
http://srd.yahoo.jp/new/hl?a=20170525-00000060-mai-bus_all
ーーー

…らしいです。
がんばってほしいね、カール。

なくなっちゃったら、友達の よよよゐさんを人に紹介するときに「リアル カールのおじさん」と言えなくなっちゃう。笑

写真:よよよゐさん(ごめん、勝手に話題にして...)


2017年5月22日月曜日

あー!気がつけば

5月も下旬。ブログ放置し過ぎました。

さて先日 多摩レイクサイドFMの「α-ch!」というライブ番組に出演させていただくことになり、その収録に行ってまいりました。

メインパーソナリティのお二人のうちひとりが病欠のため、パーソナリティまことさん(写真左)と私のサシトークになってしまうという予期せぬ事態も発生しましたが、楽しくあっという間の1時間でした。
放送日は前半が 6/1、後半が6/8 両日とも22:00〜 30分です。
番組中には自分の曲のほかに、大樹さんのあの曲も紹介させていただきました。
DJみたいに「畑崎大樹で〜」って曲紹介するの、ちと気持ち良かったよ〜笑

☆☆☆

さて、大樹さん話題が続きますが、5/31に明治神宮前(原宿)のカフェ British Indian Cafe 1930 にて、畑崎大樹さんのワンマンライブを開催します。(私は主催者のお手伝いみたいな感じです。)
こちらのお店、外観も内装も、お料理のカレーやナン、ドリンクに至るまで、とてもおしゃれで素敵なお店です。
正直なところ人に教えたくないくらいの…笑

席数が限られており、だんだんと埋まってきてるみたいですので、ご興味ある方はどうぞお早めにご予約ください!

Date & Time: 2017.05.31 (wed) 19:00 open / 20:00 start

Venue: BRITISH INDIAN CAFE 1930
//JR原宿駅 徒歩10分/東京メトロ明治神宮前(原宿)駅 徒歩7分
//〒150-0001 渋谷区神宮前3-27-7
//裏原宿キャットストリート 渋谷保育園向かい

2017年4月7日金曜日

Banksy というアーティスト。

以前から興味がありつつ、なんか好きになれない。でも気になる。

きっと、ちょっと”したり顔”なテイスト(本人は一切姿を現さないが、それをマスコミが殊更ミステリアスに取り扱うという点も含めて)と、特定の個人・企業を揶揄するような作品が多いことが、素直に好きと思えないポイント。

自分が姿を見せずに、他人への個人攻撃的な落書きを公衆に晒すのってズルくないかね?

でも時々、クスッとくる作品もある。
「 I ❤️ NY 」の❤️に医師が聴診器を当てて「大丈夫です?」みたいな作品とか。

これもNY市民にしてみたら「イギリス人に言われたくない」というものかもしれないが。

好き嫌いはともかく、エンターテイナーとしてすごい才能を持っている人だよね。

「なんの話?」というかたはこちらをどうぞ。

2017年4月5日水曜日

路上ライブに関して思うこと

これを書くと、いろいろな人から批判があるんじゃないかと思うので、いままであまり言及してこなかったのですが、やはりどうしても気になるから覚え書きとして。

なぜ、ダメと知っていてやるんだろう?
「この場所は許されているか、禁止されているかわからない」→「やってみた」→「警察に止められた」というのならわかる。一回注意されたらやめればいい。

警察が「だめ」と言ってくるには、言ってくるなりの理由があるし、確認すれば警察官も必ず答えてくれるはず。
・道路交通法
・条例による規制
・周囲からの苦情

だから、なんども同じ場所で警察に指導を受けて、でもなんどもやる人の感覚がわからない。(しかも「これから○○で路上やります。警察に止められるまでやる」とかSNSで拡散する人はなおさらに。「これから法律違反します。バレるまでやります」って言っていることでしょ?)

法的に規制されていて「やってはいけないこと」になっている以上は、ルールが変わるまではやってはいけないのだと思う。

それって大麻と一緒じゃない?大麻は本当はそんなに悪いものではない(タバコの方が悪い)と思っている人は多いだろうし、医学的にもそういう意見もある。
でも一個人がいくら悪いことだと思っていなくても、やったら当然に捕まる。

大麻合法化を訴える人たちが、大麻所持などで逮捕されるたびに思うこと。
法律で禁止されているうちは、いくら自分では正しいと思っていても先行してやってはだめ。
まずルールと向き合って枠組みを変えてからやるべき。
それでないと、以前よりも規制が厳しくなって、より自分たちの向かいたい方向と逆方面へ向かうことになる。
「法的には禁止だけれど、自分は正しいと思っていて、いま自分がやりたいから、やる」というのは、とても自己中心的な行為だと思うのです。

路上ライブも同じです。
きっと「路上での表現活動がもっと自由にできる街にしたい」という気持ちで、正当なルートで行政への働きかけをしている人も多数いると思う。
それを「いま自分の宣伝をしたいから」「いまやりたいから」だけで、ダメとわかっていてやってしまうのは、かえって規制を強化させるだけで逆効果だし、そういう働きかけをしている人へも迷惑をかけているんじゃないかな。


私には路上ライブをやっている友達も何人もいて、彼ら自体も彼らの音楽も好きだし、これからも良い関係でいたいと思うので、この意見に関してSNSとかで拡散するつもりは全然ありませんが、これが私の意見です。

2017年3月14日火曜日

たまたま

入った古本屋で

たまたま手に取った本を

とりあえず買って読んだら

思いのほか引き込まれて

その作家の著作を片端から読む

みたいな

出会いを探す旅だ

人生は。


夏休みの課題図書じゃなくてね。


2017年2月2日木曜日

ARTについて思うこと

が、たまにあります。そんなにいつも深く考えているわけではないけれど。

みなさんにとって「原風景」ってどんな景色?

どこまでも続く田舎道。
街路樹のツツジの赤。
昔住んでた家のベランダからの眺め。

私にとっての原風景は

夕方と夜のあいだの
水のような空の色
そこに浮かぶ細い月と星
(いま思えば金星なのかも)
幾重にも重なる電線の影
古びた雑居ビルの窓

誰にも言わないけど、少し殺伐とした景色の中に「この先に何か知らない世界がある」と思ってそれを眺めているような、若干大丈夫?な子どもでした。多分。

そして今でもその原風景を、映画に、絵画に、写真に、空間に、そして音楽の中にも求め続けているような気がしています。もちろん、現実の世界の中にも。



ARTについて…の話に戻って。
そもそも ART ってなんなのよ?という話。

世界って、みんなに同じように見えてるようでいて、じつはそれぞれに違う世界を見て生きてるんじゃないかと、いつも思っています。

それぞれが見ている世界を表現する活動が、少なくとも私の捉える ART というものに一番近いものなんじゃないかと思うのです。

もしかしたら、ちゃんと学問として芸術を学んでこられた方からしてみたら「全然意味違〜う!」と思われるかも知れませんが…。


だから、自分が見ている世界や、見たいと求めている世界(←初めに書いた原風景みたいなもの)に近いものを他の人の ART の中に見つけてしまうと、もう気になって仕方がないんですよね。

「気になる」を通り越して、「その世界の一部になりたい」と思うことも。そして曲を書いてしまったりすることもあるのですが…。

私がときどき企画するイベントというのも、その「私の見たい世界」が凝縮した形だと思ってください。

そして、逆に私が思っているのとは全然違うように世界を捉えている人の世界観を知ることもまた、とても興味深い。

食べたことのない外国料理を初めて口にして「へぇ〜こんな味付けがあるの?でも美味しいねぇ」みたいな、パクチー初めて食べたときみたいな感覚。

なんの話だかよくわからなくなってしまったけれど、私の見てる世界を、私の音楽やイベントを通じてみなさんと共有できたらいいな。

そして私も他の人の作品(広義な意味での)を通じて、まだ見ぬ世界を見てみたいな。

と、思うのです。
というか、この感覚がなくなったら、生きていても何も楽しくないんだろうなぁ。。



1月の私の企画ライブ

・1月22日 Taiki Hatazaki Acoustic Live at MAREBITO
・1月28日 ラビリンス vol.2

お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました!どちらのイベントも、間違いなく私が一番楽しませて頂きましたが、皆さまはいかがでしたでしょうか?(今更ながら…。)


そして次の私の企画は、

2月10日 Outer Space of Inner World @ 池ノ上 Bar Gari Gari

です。

70年代 UKロック界の大御所で、今なお更なる活躍を続ける、偉大でお茶目な音楽家 Morgan Fisher さん、深い音楽性と高い演奏テクニックを兼ね備えた即興空間音楽のギターデュオ khat、そして世界を旅し独自の世界観を放つウクライナ人アーティスト Make Like a Tree をお迎えします。

ご予約好評受付中です!「内なる世界の宇宙空間」を見つけに来てください。





2017年1月2日月曜日

2017年あけましておめでとう!

お天気なお正月ですね〜、今年もそれぞれにより良い一年になりますように。いや、なるはず!

さて、皆様のご好意に支えられて無事2016年を乗り切りましたが、1月からも私の活動は盛りだくさん。
どうぞお時間とご興味のある方は、これからもお付き合いください!

1月と2月の、私は出演しないけど特におすすめな主催イベントをピックアップしてご紹介します。⬇️

ーーーーー
■ 1/22(日) 日本橋茅場町の古道具ギャラリーMAREBITOにて、シンガーソングライターの畑崎大樹さんのアコースティックライブを開催します。昨年 明大前のカフェ「槐多」で開催したアンプラグドライブの第二弾的なイベントです。
私は、マイクを通さない大樹さんの声の響きが一番好きなのですが、東京ではアンプラグドライブはほとんどないので、再び企画しました。
懐かしさと新しさが共存するような素晴らしい音楽。また会場のMAREBITOもとても興味深い場所です。ぜひ足をお運びください。

[日時] 2017/1/22 (日)
- 1st : open 14:00 / start 14:30
- 2nd: open 17:00 / start 17:30
[会場] 古道具と創作 MAREBITO [マレビト]
東京メトロ東西線/日比谷線 茅場町駅 徒歩3分
[料金] 各回¥2,000(+1drink)
http://www.webdice.jp/event/detail/17827/?date=20161223
ーーーーー
■ 2/10(金) 下北沢(池ノ上)の怪しいバーGariGariにて、空間音楽のライブを開催します。「空間音楽」というものにあまり馴染みがない方も多いかと思いますが...宇宙のような感じの音がして、リラックスに最適です(笑)。演奏技術、音楽性ともにレベルの高い3組のミュージシャン達が出演します。

[日時] 2017/2/10(金) open 18:30 / start 19:30
[会場] 池ノ上 Bar Gari Gari
京王井の頭線池ノ上駅徒歩0分
[出演] モーガン・フィッシャー/ khat/ Make Like a Tree
[料金] (予約) ¥2,500/(当日) ¥3,000
(+1drink)

出演者紹介(すごいぞ!):
// Morgan Fisher | モーガン・フィッシャー
http://www.morgan-fisher.com/
1950年ロンドン生まれ。1970年代ロック界において「ラブ・アフェアー」、「モット・ザ・フープル」、「クィーン」などのグループでキーボードプレイヤーとして活躍。1985年に日本に拠点を移し、映画やCM音楽、レコード制作などの活動をしている。音楽のみならず、抽象写真の撮影も手がけている。

// Khat | カット
http://khat-website.jimdo.com/
シンガ ーソングライター 畑崎大樹、音で風景を描くギタリスト タカスギケイによるインストルメンタルユニット。エレキギター、クラシックギター、ボーカルによる即興演奏を中心とした幻想的なライブは、心地よい浮遊感で聴くものを宇宙空間へと誘う。

// Make Like a Tree |メイク・ライク・ア・ツリー
http://makelikeatree.org/
ウクライナの音楽家で写真家の放浪人、セルゲイ・オニシチェンコによるソロプロジェクト。音楽と、旅の途中に世界中の様々な場所で撮影した写真とで、壮大な旅の姿を表現する。
ーーーーー

私の出演予定については、ブログのヘッダーやHP、 Facebook ( https://m.facebook.com/lifegardenkei/ ) をご覧ください!


今年もよろしくお願いします!
たまには自分の写真も…笑